スウェーデンの国会が麻痺状態中

2ヶ月前の10月3日にできた新政権はいつまでもつのでしょうか。本来は4年間の任期ですが、今は危機的な状況になっています。Regeringenmedprocentsiffror

内閣は国会に提出する予算案を採択してもらうことで国を運営します。しかし今日行われている予算審議の後の投票では、政府案が通らない見とうしになってしまいました。スウェーデンでは異例のことです。

スウェーデンの国会は左ブロック、右ブロックの対立がある中でブロックが交代して与党と野党に入れ替わったりするのが普通です。

左ブロック:社民党・環境党(現内閣)+左党(政策協力で予算案を支持)

右ブロック:穏健党・自由党・中央党・クリスト民主党(現野党、前連立政権)

参考に:政党リストと国政選挙の結果

2006年の選挙は左ブロックが負け、右ブロックの政権に代わりました。今年9月の選挙では、左ブロックが政権に復帰しました。

今回違うのは、13%程の支持を得ながら、どちらのブロックにも所属しないスウェーデン民主党の存在です。移民の受け入れを減らすべきだとい政策を柱にしている政党です。移民政策の点では、国会のすべてのほかの政党と対立しています。そのため、スウェーデン民主党がほかの政党に対して「協力しましょう」と言っても、どの政党も相手にしません。

今回、三つの予算案が提出されます。内閣案、野党右ブロック案、スウェーデン民主党案。スウェーデン民主党案が通る可能性はゼロなのでスウェーデン民主党は次に内閣案あるいは野党案を支持することを選択できます。そこで、スウェーデン民主党は、野党案を支持すると発表しました。野党の予算案が通る見とうしになり、国会は大混乱に陥りました。

ロヴェーン首相は他党の予算でスウェーデンを運営するつもりはないという当然の方針を決めています。

今日は、国会での予算案審議がテレビで生中継されていますが、各政党の党首は見当たりません。どこかで頭を抱えて考えたり、他党と交渉したりしているでしょう。国会の議論で時間を稼いでいるように見えます。

スウェーデン民主党は自分たちの移民政策を実現させるために、国会で獲得した立場を最大限に活用していると言えます。他政党に強いプレッシャーを与えています。

実は移民政策については左・右ブロックの違いはあまりないそうです。スウェーデン民主党は右ブロックの予算案をその点で評価して支持しているわけではありません。これからは、キャスティングボートを握っているという立場を使って、自分たちの移民政策の方針に沿わないどの予算案についても、国会での採択を妨害するつもりだと言っています。これは他党から見れば国会運営をつねに荒らすことになるから非常に深刻な問題です。

ロヴェーン首相はこの状況のなかで何とか予算を通すために右ブロック4党に呼びかけ、ブロック間の協力を提案していますがまったく相手にされないままです。

この次は何が起こるのでしょうか。首相は辞職するのでしょうか?今の国会の中から新しい政権が生まれる可能性があるのでしょうか?あるいは春に異例の再選挙になるのでしょうか?

選挙の結果を受けて安定した政権をどうやって作れるか、それは今の国会の最大課題です。どのような解決方法が見つかるのでしょうか。日本と違って、定期的な選挙以外の選挙は非常に珍しいです。一度選ばれた議員達の仕事は、互いに交渉して解決先を見つけることでしょう。私はそう思います。

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