Monthly Archives: January 2015

高校生が環境アクティヴィズムをミュージカルに

先日は高校生70人が作ったミュージカルをストックホルムで見ました。よくできたショーの名前は「RAINBOW WARRIOR」。 そのことばで思い出すのは1985年にニュージーランドで爆破によって沈没した、環境保護団体グリーンビースの船、レインボー・ウォーリア号です。フランスの原爆実験に抗議をするための準備をしているところでした。爆破はフランスの情報機関DGSEによるもので、写真家1人が亡くなってしまいました。今年で30年前のことです。 しかし、「RAINBOW WARRIOR」にもう一つの意味があります。アメリカン・インディアンのいくつかの伝説による話しです。「将来は、人間の欲張りで環境が破壊される時代が来る。その時、すべての民族や国々の人々がアメリカンインディアンと一緒になって地球を救うために戦う。それらの人々は『虹の戦士』と呼ばる。」という予言です。 虹の戦士はミュージカルの主人公である女性「マヤ」の夢に出て来て、踊ったり歌ったりします。レインボー・ウォーリア号のこともストーリの一部ですが、このミュージカルのテーマは、特定の環境問題よりも、グリーンピースのような環境保護アクティビストの考え方や気持ちです。 「将来は暗い。活動しても意味がない。社会はよくならない。」と感じているマヤがいろいろな人に出会いながら「やはり皆と一緒に頑張って社会を変えていくことができる」という気持ちに代わっていきます。ショーは「皆でアクティビストになって一緒に環境を守ろう」の強いメッセージで終わりました。 ミュージカルは、Viktor Rydbergs 高校の教員と生徒が教育活動の一環として作ったものですが、非常によくできていました。内容は真面目ですが、楽しかったです。同高校は「脳は遊びたい」の姿勢で教育事業を行っているようです。これはミュージカルの予告編です。 実は、約1年前、もう一つ高校生による面白いミュージカルを見ました。ウプサラから少し北東にあるGimo(イーモ)の町のBruksgymnasiet高校の作品「SPÅR」(スポール/跡)という作品です。 Gimoはスウェーデンの原発の使用済燃料の最終処分所を作る予定地に近いです。高校は最初処分所を作るSKB社の提案で最終処分場をテーマにミュージカルを作りました。これもとてもよくできていた、生徒にとって深い経験になったそうです。皆で調べたり考えたりした結果、原発にかなり批判的な内容になりましたがユーモアたっぷりのストーリーでした。 広島も、福島も、人間と放射能の歴史的背景として出てきました。 若い世代が前の世代に対して責任を問う裁判の様子。 ミュージカルに出演した生徒は卒業してばらばらになりましが、高校は最後の公演が終わる前にミュージカルの映画も作くりました。これはそのトレーラーです。

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住宅建設の大型プロジェクトの前に住民に相談

ウプサラ市は約20万人の町ですが、人口が年間3000人ー4000人で増え続けていまあう。住宅不足がが深刻です。中心から南部のフィーリス川の西側に、あまり開発されていない地域があります。市はここで1万戸以上の分譲マンションや賃貸アパートを建設する方針で計画づくりをしています。 先日はこの南ウプサラにすでに住んでいる人たちを対象に市がアレンジした説明会&相談会に参加しました。 スウェーデンは大規模な開発プロジェクトの時に環境法典にもとづき、事業者は影響を受ける住民などの関係者に早い段階で協議をする義務があります。今回の会合はもっと早い段階の説明会でした。ウプサラ市の市民参加に対する積極的な姿勢が伝わって来ました。住民の関心が高く、大勢に集まりました。200人位いたでしょうか。時間は参加しやすい平日の19時−21時の2時間でした。 面白かったのはとても積極的なビジョンでした。この図を見せて、ウプサラは「世界と競争する」ということでした。ウプサラ全体のビジョンですが、これから新しく計画される南ウプサラでこそそのビジョンを実現するチャンスがあります。オレンジの部分は大聖堂やウプサラ城が見えるウプサラのシルエットです。 (出典:ウプサラ市資料) 「ウプサラは、世界的に見ても住む町として、働く町として非常に魅力的な町だ」というビジョンです。ちょっと頑張り過ぎじゃないかと思いましたが、国際的で,環境がよく、多様性があって、活気がある町を作ろうとしいる点で刺激的だと思いました。 今回は各地区を順番に合計6回の相談会が開催されます。平行して各家庭に15000枚のアンケート付きパンフレットを配っています。アンケートはネットでも回答できます。アンケートの提出は2月15日まで可能です。その後ウプサラ市は、集まった意見を報告書にまとめ3月ごろに公開する予定です。メールアドレスを明記した人にメールも送るそうです。 ネットでは、すでに入ってきている101枚のアンケートの結果を公表しています。その5つ目の質問は「南部ウプサラに住みたいと思う一番の理由は何ですか」。半分以上が「自然が近い」と答えています。先日の説明会の質疑でもそのことが明らかでした。多くのいい質問が出ました。その一つは「私たちのほとんどは自然が多く、近くにあるからここに引っ越しました。その自然の保護についてはどのように考えていますか」という質問でした。住民達はそこで突然大きな拍手をしました。 学歴レベルが高く、社会問題にも関心が高く、自然が好きなこの住民達の場所での大規模開発プロジェクトはどのように発展していくのでしょうか。積極的な相談プロセスが面白く、これからもフォローしていこうと思っています。選挙がない時にこつこつと進んでいるスウェーデンの民主主義のプロセスの一面だと言えます。

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ウプサラのモスクにたくさんの愛

あけましておめでとうございます。スウェーデンは去年、クリスマスが終わったところで政党間の合意が成立し再選挙が中止になりました。内閣はそのまま残り、スウェーデンは年を越しました。 私が住んでいるウプサラの元旦は少し怖い事件が起こりました。朝早い時点でだれかがモスクに向かって、火炎瓶を投げました。運が良いことに火は広がらなかったが、ドアには人種差別的な落書きもありました。 次の日、ウプサラの人々はモスクに集まり、モスクにlove bombingをしました。愛で攻撃をしたというか、無名の人が行った、モスクに対する人種差別的な攻撃に抗議するための「ラブ攻撃」。新聞に面白い写真が出ていたので、今朝、モスクを見に行きました。 すると、モスクの三つのドアにたくさんの愛のメッセージが張ってありました。 いろいろなメッセージがありました。例えば「人は人」。 それぞれのドアにメッセージがいっぱいありました。これは女性専用の入り口です。 メイン入り口のドアを開けてみて、「入っていいですか」と聞いてみると、「どうぞ、だれでもいつでも入っていいところですよ」ということでした。靴を脱いで、中を見て回りました。管理人らしい男性も自主的にいろいろ話してくれました。祈りの時間ではなかったので、人はあまりいなかったが、床で寝ている二人がいました。受け入れたホームレスかと思ったら、元旦の事件以来、夜中にモスクを見守っているボランテアで、午前中は休んでいるということでした。事情を知るために市議会議員、国会議員も来たという話しも聞きました。  無名の人物による差別的な行為は怖いニュースでしたが、モスクに行って、たくさんの♡のメッセージを見て、中に入って、親切な人に会うと、「ウプサラはいいところだな」と思いました。面白い発想と行動の市民がいて、希望のある町だと感じました。

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