2018年は総選挙の年です。
スウェーデンは、日本と違って、選挙は定期的に行われます。衆議院解散などの突然の動きは普通ありません。さらに時期がバラバラの地方選挙ではなく、市議会、県議会、国会、すべてが同じ日です。今年は 9月9日(日曜日)が投票日となります。9月の2つ目の日曜日に決まっています。
スウェーデンの9月のはじめというと、夏の休暇から皆がもどってきていて、仕事や勉強に集中している時期です。選挙のキャンページは、暖かい季節にできるようになっています。

国会に議席をもつ8党のシンボル。自由党(リベラル党)のシンボル「L」とクリスト教民主党のシンボル「KD」が前回の選挙以来変わっています。イラストは国会のホームページから: http://www.riksdagen.se/sv/sa-funkar-riksdagen/
2014年の選挙の結果をこのブログで報告しました。社会民主党と環境党の連立政権ができて環境党がはじめて入閣しました。しかし弱い少数派政権でした。それでもいろいろ揺れながらなんとかここまで来ました。選挙後のころは環境よりも移民政策の議論が中心でした。その背景の1つは難民や移民の受け入れに消極的なスウェーデン民主党が国会で第3党になったことです。もう1つは2015年の間に16万人ほどの難民がスウェーデンにやってきたことです。その受け入れがなかなか大変だったので、受け入れについての意見がいろいろ全面に出てきました。
時期については1つだけ例外があります。住民投票です。9月の総選挙と同時に行うのもありますが、別の時期もあります。ことしは、国際的にも注目されそうな住民投票が予定されいています。人口が22000人程度の小さな自治体Östhammar(エストハンマー)で行われます。ウプサラからバスで1時間ぐらいのところでバルト海の海岸に位置しています。エストハンマーは、原発の使用済燃料の最終処分場を作る予定になっています。許可申請プロセスが今最後段階に入っています。そこで市議会が受け入れを決定する前に、最終処分場の建設を受け入れるかどうかに関する住民投票を3月4日に行う予定です。
今年はどんな議論や選挙になるのでしょうか。
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