Category Archives: 原発

福島原発事故から10年

2011年3 月11日の福島第一原発の事故から10年立ちました。コロナ禍ということで日本のオンラインイベントに参加できました。3月10日は自然エネルギー財団の国際シンポジウム「REvision2021-3.11から10年ー新しいエネルギーの未来を目指す」、3月11日は原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)が主催した市民社会による「原発ゼロ・自然エネルギー100世界会議~福島原発事故から10年~」に参加できました。日本時間午前10時から始まったイベントはスウェーデン時間夜中2時から始まっていました。早起きして見ていましたが両イベントは多くの内容を動画として残していますので終わってからでも見ることができます。 自分は「原発ゼロ・自然エネルギー100世界会議~福島原発事故から10年~」の事務局にビデオメッセージの提供を頼まれました。自分が原発の問題に目覚めたのは、スウェーデンで1980年に行われた、原発政策を巡る国民投票でした。その経験に触れてのメッセージにしました。また日本の福島経験による、今住んでいるウプサラ市の身の回りの変化についても紹介しています。2分27秒のビデオですがどうぞ。 世界のいろいろ方からのビデオメッセージがあります。それらもどうぞ。

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核廃棄物最終処分場、市議会が受け入れを前向きに決定

エストハンマー(Östhammar)という約22000人の小さな自治体に何回も日本からの視察客を連れて行っています。ストックホルムから少し北、バルト海の海岸に位置しているこの自治体はスウェーデンの原発のすべての使用済燃料の最終処分場をつくる予定地になっています。スウェーデンの原発から出る使用済燃料を管理しているSKB社は1970年代から最終処分場の最適な場所を探し、調査してきました。SKB社はようやくエストハンマー市を選ぶことになり、エストハンマー市は25前からその受け入れを検討してきました。そして、エストハンマー市議会は2020年10月13日、38人賛成、7人反対、3人棄権、1人留守で最終処分場を受け入れることを正式に決定しました。 これは歴史的で世界的にも珍しい決定でしたが、コロナ禍の中だったからか、国際的にあまり注目されなかったようです。コロナ対策のため、一部の議員は自宅からオンラインで参加していました。会議が全部ネットで放送され公開だったので私も自宅でその様子を見ることできました。13日の市議会は最終処分場の1議題のみのために特別に開催されたが、多くの議員の発言や案件についての修正案、説明や採決で3時間ほどかかりました。見ていると市議会のごく普通の会議に見えてあまり特別な感じではなかったです。 最終処分場の立地は複雑なプロセスですが、スウェーデンがずっと主張してきたことのひとつは、住民の意見を尊重し、民主主義のプロセスを重視して進めることです。法律上、政府は地元の反対を押し切ってでも立地を無理矢理に進めることは可能ですが、スウェーデンはオーペンなプロセスで疑問ひとつひとつ解決して信頼関係をよく築いた上で前向きに受け入れてもらう道をずっと選んできました。そのため立地を決めるプロセスに受け入れの自治体が「NO」と言える拒否権(veto)があります(環境法典)。今回の決定はその拒否権を最終的に放棄するというものです。 最終処分場建設は土地環境裁判所とスウェーデン放射線安全機関(SSM)、2つの専門機関の許可が必要です。その上に政府の許可も必要です。そして政府は立地自治体の同意なしには許可しないことになっています。しかし自治体の決定、政府の決定、その順番ははっきりしないようです。自治体は政府が「受け入れますか」と正式に聞いて来るのを待っていればよいと主張する議員がいました。しかし、受け入れ推進の議員は、自治体は25年間もこの問題を検討していて、経験や智識が十分にあり、多くの疑問が解け、十分に納得しているから自信をもってこの時点で決定できると主張しました。最後の納得のひとつは、最終処分場を作るSKB社の仕事が完全に終わった時、会社として存在しなくなった時、処分場に関する責任がスウェーデン政府に移行するということが2020年6月に明確に決まったことだそうです。少なくとも70年先のことです。 エストハンマーは、受け入れに対して国からもっとたくさんのお金などをもらうべきで、政府と交渉すべきだと主張する議員もいましたが、受け入れ推進派の議員はきっぱりと「買われたかたちで受け入れたことにしたくない」と反論しました。 実はエストハンマー市議会がこの決定をする前に住民投票を行う予定もありました。日程も2018年3月4日に仮に決まっていました。その時点で土地環境裁判所もスウェーデン放射線安全機関(SSM)も許可を出しているはずでした。しかし環境裁判所は申請内容にまだ不十分な部分があると判断してまだ許可していませんでした。そのため、まだ住民投票ができるような状態ではないということで中止になりました。スウェーデンの住民投票は法的拘束力がなく、顧問的なものですが、市議会が住民投票の結果に従うことが常識になっています。そして2020年6月9日、市議会は、住民投票は不要だと判断して実施しないことを決めました。 この後、政府による決定が注目されます。

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高校生が環境アクティヴィズムをミュージカルに

先日は高校生70人が作ったミュージカルをストックホルムで見ました。よくできたショーの名前は「RAINBOW WARRIOR」。 そのことばで思い出すのは1985年にニュージーランドで爆破によって沈没した、環境保護団体グリーンビースの船、レインボー・ウォーリア号です。フランスの原爆実験に抗議をするための準備をしているところでした。爆破はフランスの情報機関DGSEによるもので、写真家1人が亡くなってしまいました。今年で30年前のことです。 しかし、「RAINBOW WARRIOR」にもう一つの意味があります。アメリカン・インディアンのいくつかの伝説による話しです。「将来は、人間の欲張りで環境が破壊される時代が来る。その時、すべての民族や国々の人々がアメリカンインディアンと一緒になって地球を救うために戦う。それらの人々は『虹の戦士』と呼ばる。」という予言です。 虹の戦士はミュージカルの主人公である女性「マヤ」の夢に出て来て、踊ったり歌ったりします。レインボー・ウォーリア号のこともストーリの一部ですが、このミュージカルのテーマは、特定の環境問題よりも、グリーンピースのような環境保護アクティビストの考え方や気持ちです。 「将来は暗い。活動しても意味がない。社会はよくならない。」と感じているマヤがいろいろな人に出会いながら「やはり皆と一緒に頑張って社会を変えていくことができる」という気持ちに代わっていきます。ショーは「皆でアクティビストになって一緒に環境を守ろう」の強いメッセージで終わりました。 ミュージカルは、Viktor Rydbergs 高校の教員と生徒が教育活動の一環として作ったものですが、非常によくできていました。内容は真面目ですが、楽しかったです。同高校は「脳は遊びたい」の姿勢で教育事業を行っているようです。これはミュージカルの予告編です。 実は、約1年前、もう一つ高校生による面白いミュージカルを見ました。ウプサラから少し北東にあるGimo(イーモ)の町のBruksgymnasiet高校の作品「SPÅR」(スポール/跡)という作品です。 Gimoはスウェーデンの原発の使用済燃料の最終処分所を作る予定地に近いです。高校は最初処分所を作るSKB社の提案で最終処分場をテーマにミュージカルを作りました。これもとてもよくできていた、生徒にとって深い経験になったそうです。皆で調べたり考えたりした結果、原発にかなり批判的な内容になりましたがユーモアたっぷりのストーリーでした。 広島も、福島も、人間と放射能の歴史的背景として出てきました。 若い世代が前の世代に対して責任を問う裁判の様子。 ミュージカルに出演した生徒は卒業してばらばらになりましが、高校は最後の公演が終わる前にミュージカルの映画も作くりました。これはそのトレーラーです。

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議論:原発事故にどうやって備える

トーマス・コーベリエルさんが日本の3.11後の状況を紹介してから、早速議論。 与党穏健党の国会議員(右)、環境党の国会議員(左)、そしてゴットランド島に放射能の汚染が来てしまえば、除染の責任者になる行政の方(真ん中)の3人のパネル。 私も質問をするチャンスがありました。「皆さんがテレビを見て、日本人が津波と地震については非常に冷静で組織的に動いていたことに気付いたと思います。それは子どものときからの繰り返しの教育と訓練の結果です。しかし原発事故についてはだれも何も知識がなかったのでたいへん混乱しました。スウェーデンの子どもたちは学校で原発事故に対する備えについて何を学ぶべきだと思いますか。」 環境党議員:「今は何も教育がない。ちゃんと教えるべき。」 穏健党議員:「自分はバッシェベック原発の近くに住んだことがある。そこはすべての子ども達が原発を見学する機会があったので、原発についてはよく知っていた。しかし、事故があった場合どうすればいいかという教育はなかったと思う。そのことも教えるべきだ。」 日本はどうでしょうか。3.11を経験してから、学校の子ども達に地震訓練と同じように原発事故の訓練もするのでしょうか。

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トーマス・コーベリエルさん、福島の現状を紹介

日本の自然エネルギー財団理事長トーマス・コーベリエル(Tomas Kåberger)さんが原発反対運動のイベントで講演をして福島原発事故の背景や現状を紹介してから再生可能エネルギーの状況も紹介。日本はアメリカより早いスピードで太陽光発電パネルを設置しているそうです。

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