Tag Archives: ロヴェーン

2015年3月22日、スウェーデンはまた選挙!

先月の日本滞在中に突然、衆議院解散、総選挙が決まり、驚きました。昨日は、スウェーデンも予定外の選挙が決まりもっとびっくりしました。日本では頻繁に解散とそれに伴う総選挙が不定期に行われますが、スウェーデンは1958年以来のことですから皆がびっくりしているところです。 昨日、12月3日、スウェーデンの国会は内閣の予算案ではなく、野党案を採択してしまいました。その背景は前の記事で説明しました。 その後、ステーファン・ロヴェーン首相は二つのオプションしかの残っていませんでした。一つは内閣総辞職です。その場合、国会の議長を中心に新しい組閣プロセスが始まります。もう一つは、選挙をやり直すことです。首相は選挙という道を選び、来年3月22日という日程も決めました。 スウェーデン語ではEXTRA選挙と言います。日本語の表現は何がよいでしょうか。特別選挙?再選挙?新選挙?追加選挙?とにかく、今年9月の選挙の結果では安定した政権が成り立たなかったということで一度やり直すことになりました。私は「やり直し選挙」だと感じています。 特別選挙を行うのは56年ぶりです。どんな選挙でしょうか。憲法のルールでは、決定をするのは政府です。しかし総選挙の後に国会が初めて招集された日から3ヶ月たってから初めて決定できます。それは今回、9月29日でしたので、政府が正式に選挙の実施を決定できるのは今年の終わりのころです。そして選挙を決めた時点から3ヶ月以内に実施しなければなりません。 選挙は正式には決まっていませんが、各政党のキャンペーンはすでに始まろうとしています。 日本と違って、スウェーデンの政党は4年に1回の定期的な選挙以外に突然キャンペーンをすることに慣れていないので準備はたいへんでしょう。 国の選挙管理機関はいつでも特別選挙ができるよう、つねにその準備をしておかないといけません。各国にあるスウェーデン大使館にも必要なものを送ってあるそうです。 今年9月の選挙と違う点の一つは、今回は国政選挙だけです。9月は国政に加えてすべての自治体、県議会の選挙も平行して同じ投票日でした。 新しい選挙までは、今の内閣は残り、野党の予算をもってスウェーデンを運営することになります。政策的に目立ったことができなく、新しい選挙結果が出るまでに、内閣の基本業務をやっていくだけです。政治家にとっては全然面白くないことでしょう。 このブログのタイトルも2015年の選挙を含むようなタイトルにする必要が出て来ました。特別選挙に合わせて、もう一度「選挙スタディツアー」を企画する予想外の可能性も見えて来ました。興味があれば是非ご一報ください。

Posted in スウェーデン, 社会民主党, 選挙, 首相, 内閣, 国会, 政党, 政治 | Tagged , , , , , | Leave a comment

スウェーデンの国会が麻痺状態中

2ヶ月前の10月3日にできた新政権はいつまでもつのでしょうか。本来は4年間の任期ですが、今は危機的な状況になっています。 内閣は国会に提出する予算案を採択してもらうことで国を運営します。しかし今日行われている予算審議の後の投票では、政府案が通らない見とうしになってしまいました。スウェーデンでは異例のことです。 スウェーデンの国会は左ブロック、右ブロックの対立がある中でブロックが交代して与党と野党に入れ替わったりするのが普通です。 左ブロック:社民党・環境党(現内閣)+左党(政策協力で予算案を支持) 右ブロック:穏健党・自由党・中央党・クリスト民主党(現野党、前連立政権) 参考に:政党リストと国政選挙の結果 2006年の選挙は左ブロックが負け、右ブロックの政権に代わりました。今年9月の選挙では、左ブロックが政権に復帰しました。 今回違うのは、13%程の支持を得ながら、どちらのブロックにも所属しないスウェーデン民主党の存在です。移民の受け入れを減らすべきだとい政策を柱にしている政党です。移民政策の点では、国会のすべてのほかの政党と対立しています。そのため、スウェーデン民主党がほかの政党に対して「協力しましょう」と言っても、どの政党も相手にしません。 今回、三つの予算案が提出されます。内閣案、野党右ブロック案、スウェーデン民主党案。スウェーデン民主党案が通る可能性はゼロなのでスウェーデン民主党は次に内閣案あるいは野党案を支持することを選択できます。そこで、スウェーデン民主党は、野党案を支持すると発表しました。野党の予算案が通る見とうしになり、国会は大混乱に陥りました。 ロヴェーン首相は他党の予算でスウェーデンを運営するつもりはないという当然の方針を決めています。 今日は、国会での予算案審議がテレビで生中継されていますが、各政党の党首は見当たりません。どこかで頭を抱えて考えたり、他党と交渉したりしているでしょう。国会の議論で時間を稼いでいるように見えます。 スウェーデン民主党は自分たちの移民政策を実現させるために、国会で獲得した立場を最大限に活用していると言えます。他政党に強いプレッシャーを与えています。 実は移民政策については左・右ブロックの違いはあまりないそうです。スウェーデン民主党は右ブロックの予算案をその点で評価して支持しているわけではありません。これからは、キャスティングボートを握っているという立場を使って、自分たちの移民政策の方針に沿わないどの予算案についても、国会での採択を妨害するつもりだと言っています。これは他党から見れば国会運営をつねに荒らすことになるから非常に深刻な問題です。 ロヴェーン首相はこの状況のなかで何とか予算を通すために右ブロック4党に呼びかけ、ブロック間の協力を提案していますがまったく相手にされないままです。 この次は何が起こるのでしょうか。首相は辞職するのでしょうか?今の国会の中から新しい政権が生まれる可能性があるのでしょうか?あるいは春に異例の再選挙になるのでしょうか? 選挙の結果を受けて安定した政権をどうやって作れるか、それは今の国会の最大課題です。どのような解決方法が見つかるのでしょうか。日本と違って、定期的な選挙以外の選挙は非常に珍しいです。一度選ばれた議員達の仕事は、互いに交渉して解決先を見つけることでしょう。私はそう思います。

Posted in スウェーデン, 環境党, 社会民主党, 選挙, 首相, 内閣, 国会, 政党, 政治 | Tagged , , , , , , , | Leave a comment

スウェーデン首相の住まい

新しくスウェーデンの首相になったステファン・ロヴェーンさんはこれからどこに住むのでしょうか。実は、1986年に暗殺されたオロフ・パルメ首相の時代までは、特別な首相公邸はありませんでした。暗殺事件の後は、安全面をよくして首相を守るために国が初めて首相公邸を用意することになりました。国は、外務省の裏にあるSagerska Huset という豪華な個人宅だった建物を1989年に買って改築しました。1995年以来、首相公邸として使われています。 首相が住むのはこの黄色い建物の上の部分です。右の建物は外務省です。 スウェーデンのAftonbladet新聞が最近、「ロヴェーンさん。これはあなたの新しい家だよ」という記事で、中の間取りを、ロヴェーンさんが現在住んでいるアパートの間取りとともに図で紹介しています。奥さんと2人で住む公邸は今までのアパートの2倍以上の広さになるそうです。 選挙でライバルだった前首相が使っていた住宅に引っ越しするのはどんな気持ちでしょうか。

Posted in 社会民主党, 首相, 政治 | Tagged , , , , | Leave a comment

環境党が初めて入閣

スウェーデンの国会は、新しい首相を選出するプロセスを予定通りに進めて総選挙で第1党になった社会民主党の党首ステファン・ロヴェーン(Stefan Löfven)さんが首相になりました。ラペルに付けているバッジは社民党の赤いバラです。 Photo: Magnus Länje 社民党は環境党と組んで38%だけの得票率で内閣を組むことになったので弱い少数派内閣ですが、環境の視点から政治をフォローしてきた私にとっての面白いニュースは環境党の初めての入閣です。 10月3日、ロヴェーン首相が新しい内閣を紹介すると、副首相を含む6人の閣僚が環境党出身でした。これはその新米閣僚たちです。 スウェーデンでは、新しい内閣ができるとこのように国会の前で写真を取ることになっています。閣僚の半分が女性ですがそれははじめてのことではありません。 Photo:Martina Huber/Regeringskansliet ことし9月に発足した安倍改造内閣は女性が通常より多く入閣しました。 公式の写真を見ると、女性閣僚は首相を飾るかのように首相の周りに立っているように見えませんか。 スウェーデンの内閣府のホームページを見ると面白いことに気付きました。大臣を紹介するページでの順番はランクではなく、下の名前のアルファベット順に並んでいます。その結果、副首相のオーサ・ロムソン(Åsa Romson)さんは最後になっています。Åはスウェーデン語の特殊な文字でアルファベットのほぼ最後に来ます。 首相だけはアルファベット順と関係なく最初に来ます。スウェーデンは人々の平等を強調してあまりランクを気にしない国ですからスウェーデンらしいと思いました。

Posted in 環境党, 社会民主党, 選挙, 首相, Uncategorized, 内閣, 国会 | Tagged , , , , | Leave a comment