Tag Archives: 気候変動

Stockholm+50に向けて、オンライン

5月25日(水)日本時間20時。無料。https://peatix.com/event/3252272/view 1972年、環境問題に関する初めての政府間会議が、「国連人間環境会議」というかたちでスウェーデンのストックホルムで開催されました。その時から50年たったことを機会に6月2日―3日、もう一度ストックホルムで国連会議が開かれます。今回のテーマは「すべての人が繁栄するための健康な惑星〜私たちの責任とチャンス」です。国連会議に合わせて、5月30日―6月3日、市民フォーラムやデモなど、市民団体も多くのイベントを予定しています。市民側の活動を中心にストックホルムで行われる予定の色々なイベントを紹介します。また、国連会議のホスト国であるスウェーデンは今、サステナビリティの分野で何が注目されていて何が議論されているかの話題も紹介します。

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温暖化対策担当大臣はどんな人?

先日、副首相、環境・温暖化対策大臣のオーサ・ロムソンさん(Åsa Romson、環境党)の話を生で聞く機会がありました。2015年12月、パリで開かれる国連の温暖化会議で、京都議定書に代わる新しい気候変動枠組みができると期待される中、今年12月でペルーのリマ市で開かれる温暖化会議が注目されています。パリ会議に向けての準備会議の位置づけになっているからです。リマでうまく行けばパリがうまくいく可能性が高くなるということです。 ロムソンさんはペルーに出発する前に政府の姿勢を話していましたが、政権交代して、スウェーデンが特にEUの中で積極的に取り組むと言っていたので少し安心しました。 話を聞く機会は、環境党のシンクタンクFORES(フォーレス)がアレンジした朝のセミナーでした。セミナーは満員でしたがとてもインフォーマルで、大臣に警備員がついていたのでしょうか。私には見えませんでした。 ロムソンさんの雰囲気はまったく政治家らしさに欠けていて、とても「普通の人」って感じです。長い経験をもつ政治家の冷静な話し方ではなく、つい興奮して早くしゃべってしまいます。この不慣れな話し方は弱点かもしれません。同時に、本物だと疑う余地もない、彼女の環境保護に対する熱意は利点かもしれません。どれが一番大事でしょうか。 政治家の経験がまだ短い、急スピードで政界のトップに進んだロムソンさんはどんな人でしょうか。履歴書を見ると8年間、ストックホルム市議会議員として活躍した後に2010年にはじめて国会議員に。2011年は環境党の2人の共同代表の一人に選ばれ、ことしの総選挙でその立場でよくテレビに出れようになって、顔が知られるようになりました。選挙の結果、社会民主党と環境党が少数派政権の内閣を組むことになって、ロムソンさんはつい副首相、環境・温暖化対策大臣のポストに。 ストックホルム大学の大学院では環境法を専攻していたので、学歴で言えばピッタリでしょう。日本は、学歴や専門分野にあまり関係ないかたちで大臣が決まることが多いようですが今の望月環境大臣はどうでしょう。法学部を卒業したようですが何を専攻していたのでしょうか。

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新しい内閣ができるまでのプロセス

9月14日の投票日から1週間以上立ちました。投票日の夜に出た結果は曖昧なものになってしまいました。新政権のすがたはまだあまり見えませんが社会民主党(社民党)が保守党(穏健党)に比べてより多くの支持を得て政権交代が可能になりました。社民党が環境党と組んで新政権の中核になるかたちにはなったけれども、有権者の38%だけの支持で内閣を組むことができるのでしょうか。新しい内閣ができるまでのプロセスとそのスケジュールを説明します。 9月15日 現在の首相が国会の議長に辞職届を提出しました。その後のプロセスをリードするのは国会の議長です。社民党は環境党のほかに左党も追加して新しい連立を組むだろうと思われていましたが、この日は、社民党のリーダーは「左党と組むつもりはない」と明言して左党のリーダーがとてもがっかりした様子でした。 9月17日 国会の議長が各政党の党首と順番に会合をもって、だれが安定した内閣を組めるかを打診し始めました。内閣を組むことができても、11月15日までに提出しなかければならない予算案を国会で採択してもらうことができるのでしょうか。そのことも課題としてあがりました。 9月18日 各党首と相談を重ねた結果、議長は社民党のステーファン・ロベーン(Stefan Löfvén)党首に内閣を組むよう依頼しました。 次にロベーン党首は環境党以外の、前政権の連立に入っている政党に声をかけて協力の可能性を探ることになりましたがどこも好意的ではありません。 スウェーデン民主党(SD)は13%の得票率でスウェーデン第3党になったのですが、ロベーン党首はスウェーデン民主党の移民政策をまったく受け入れることができないから一切相手にしないと決めています。同時にスウェーデン民主党がキャスティング・ボートを握ることができるような選挙結果になったので、社民党の党首はスウェーデン民主党の影響力をなるべく阻止したいと言っています。 現在、社民党と環境党が予算案の作成に向けて交渉をはじめているところです。 これからのスケジュールです: 9月29日 新しい国会が初めて招集されます。新しい国会議長を選びます。新しい議長が前の議長から、新政権形成のプロセスをリードする役割を引き継ぎます。 9月30日 国王も参加する新しい国会の開会式。 10月2日 この日は国会が初めて新しい首相を選ぶことができる日です。議長が新政権を形成するプロセスを進めて、国会で首相に選ばれる可能性のある首相候補ができた時に国会に新首相の提案をします。国会がその提案を受け入れたら新しい首相の誕生です。そこからは、新首相が組閣を進めます。 10月3日 新首相が2日に決まった場合、施政方針演説の可能性があります。 11月15日 予算案を国会に提出する締め切りです。予算案は組閣後三週間以内に国会に提出する必要がありますが、この締め切りがあります。組閣も終わっている必要があります。 ちなみに辞職表明をしたラインフェルト(Reinfeldt)首相は投票日以来メディアに出ない方針をとっています。国会議長との重要な相談会やその後の記者会見も、国会内の保守党議員グループのリーダーに任せています。次の写真は国会議長に挨拶しているアンナ・シンベリュ・バトラ(Anna Kinberg Batra)です。次の保守党のリーダーは女性でしょうか。 ラインフェルト首相は今日から、ニューヨークで開かれる国連の総会と温暖化会議に参加しています。その関連で投票日以来、初めてメディアに出る予定になっています。まだ若いラインフェルトさんは、8年間の首相経験をもってこれからどんな仕事を狙っているのでしょうか。

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無党派の選挙小屋も

ウプサラの広場に各政党の選挙小屋が並んでいますが、無党派の選挙小屋も発見しました。小屋というか、温室のかたちの選挙小屋です。ここでは、地球の気候のことを考え、気候のためになるような投票をしようと提案しています。主催は気候アクション(Klimataktion)、地球の友スウェーデン(Jordens Vänner)、自然保護協会(Naturskyddsföreningen)の三つの環境保護団体です。 主催団体は、「多くの有権者が温暖化問題を気にしているのに、政治家はあまり取り上げていない」という視点から有権者に提案しています: ー 主催団体はどの政党がよいという提案はしないですが、各政党の温暖化についての主張や政策を調査して、有権者がその結果を参考にできるようにしています。 ー 温暖化対策に積極的な政党はありますが、自分の好きな政党から離れたくない場合は好きな政党の立候補者の中から温暖化対策に取り組む意欲のありそうな議員を選ぶことができます。

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